電気機器OEM/ODM専科は、お客様のブランド製品を受託製造する電気機器組立・設計のエキスパートです。

SUZUKI INDUSTRY CO., LTD 鈴木工業株式会社

電気機器OEM/ODM専科

ものづくりは人づくり 電気機器OEM/ODM専科は、日本で生産することのコダワリをもってものづくりをしています。

品質最高責任者へのインタビュー

 現場力で未来を拓く 品質最高責任者(代表取締役社長)鈴木 義人

ものづくりで大切なことは、日々変化するバラツキを管理すること

昨今、海外への製造移管が急速に進んでおり、
品質レベルも日本との差がそれ程なくなってきているとも言われていますが、如何でしょうか?

嘗て日本製品もアメリカの物真似と評される事がありましたが、日本製品の高品質・高性能が評価され、世界的な地位を確立してきたのは、ご承知の通りです。
しかし、現在はコスト最優先の風潮の中、日本製品は高品質高性能なために、高コスト体質になっている等と揶揄されることもあり、円高、賃金レートの安さからどんどんとものづくりが海外へとシフトしています。
海外シフトした当初は、品質レベルの差が問題となる事もありましたが、昨今はローテク・ハイテクを問わず様々な分野で海外シフトが進み、品質レベルの差も以前程は言われなくなりました。
弊社の部品もお客様から「誰でも出来る。何処でも出来る」と言われ、コストの安い海外調達へと切り替えられたものが数多くありましたが、「誰でも出来る。何処でも出来る」は本当なのでしょうか?
確かに、ものづくりのノウハウを教え込み、同じ材料・部品で、同じ設備・金型・治具を使って、同じ作業工程・作業手順で、加工・組立するのであれば、同じものが作れると思われがちです。
しかし、実際には、同じ材料・部品と言っても実は全く同じものはなく、寸法や特性にバラツキ(公差)が必ず発生しています。また、設備や金型・治具も日々のメンテナンスの状態で変化しています。また作業工程・作業手順が同じであっても作業者の技量の差により、出来栄えに違いが出ることは容易に想像がつくでしょう。
日々変化する現場の状況に対して、材料・設備・人を如何に管理するかが、ものづくりの大きな差に繋がるのですが、その管理手法が優れていたのが日本だったと思います。

品質の差とは、現場で運用している人の差

それでは、同じ材料・設備で作業者の技量も同等で、
適切な管理手法が導入されれば、品質は同じとなるのでしょうか?

同じ材料・設備で作業者の技量も同等とした場合に、適切な管理手法を導入すれば、
同じ品質が確保出来るのかと問われれば、私はNOだと思います。
それは、そこに人が介在するからです。
如何に立派な管理の仕組みがあっても、それを運用するのは人です。教育・訓練を受け、教わった通りの作業や管理が出来るようになった人でも、管理表にただ数字を書き込むだけの感覚では、日々変化している状況を把握し、問題点を見抜くこと等出来ません。
また管理している項目自体も、経験値によるところが大きく、全ての要因が初めから網羅出来ているとも限りません。
想定外という言葉が流行りましたが、経験値がないものは、初めから何が起こるか等という事を全て把握する事は難しく、それこそ想定外の連続に成りかねません。
運用している人が日々の作業を通して、「本当に良いものを作ろう」とした時に何に注意し、何を管理すべきなのかを、日々考える事が重要であり、日々の些細な問題点を見逃さず、将来重大な問題が発生しないように、その管理レベルも変化、向上しなければなりません。

品質の差は現場力の差

もちろん運用している人への教育・訓練は大切ですが、管理者が言う事だけを守るのではなく、もっと大切なことは、運用している人自身が、本当に良いものをつくるためには、どうすれば良いのかを日々考え続ける事が最も大切だと思います。
また、現場を知らない管理者が机上だけで考えた管理項目ほど的外れで無駄なものはないと思います。
日本の品質が高いと言われて来ましたが、実際には全ての会社の品質が高い訳ではなく、また海外だから駄目だという事も決してないと思います。
品質の差とは、正に現場を運用している人の差、現場力の差であると私は思います。

現場力、現場を運用している人の考える力が問われる時代

現場で運用している人が日々考える事が大切だというお話しですが、
現場力というのは、品質面だけの話でしょうか?

現場力とは、現場を運用している人自身の考える力という意味で使わせてもらいましたが、それは品質面だけではなくあらゆる場面において重要な力であると考えています。
例えば、営業においては、如何にお客様のニーズを感じとれるか、そしてそのニーズに応えるためには、何をすべきなのかを日々考える事が重要です。
また技術は、独りよがりの開発に終始するのではなく、お客様のニーズの真意を読み取り、如何に顧客が満足する技術を創造し、具現化出来るかを、日々考え続ける事が大切だと思います。
営業と技術の意見が折り合わないという話を良く聞きますが、営業は自社の技術を良く理解する事が大切ですし、また、技術者自身も、例えば営業と同行し、現地に言ってお客様の声を直接聞き、実際の現場を見せてもらえば、感性が磨かれ、新しい技術が生まれる可能性も高いかもしれません。
現場を知らない管理者が机上だけで考えた管理項目ほど的外れで無駄なものはないと言いましたが、部門間同士においても現場を知らなければ、また理解しようとしなければ、的外れな意見交換に終始してしまうのではないでしょうか?

現場力とは、現場を運用している人自身が日々考える力をつける事ですが、現場力の差とは、現場を運用している人の考える力の差ということになります。
考える力をつけるためには、自分の現場だけを考えるのではなく、他の現場(社内の他部門・お客様の現場)も知ること、理解することも非常に重要であると思います。
他の現場を知ること、理解を深める事で、より高い次元での真の意味での考える力が磨かれるのではないかと思います。

そして今正に、その現場力が問われる時代になって来ているのではないかと感じています。

お問合せはこちら 電気機器OEM/ODM専科 鈴木工業株式会社  Tel:0594-74-3434 Fax:0594-74-3655

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